開催日:2026年7月18日~19日
会場:サーキットパーク切谷内
天候:晴れ
路面状況:ドライ
全日本ダートトライアル選手権第6戦は、青森県はサーキットパーク切谷内を舞台に開催された。天候は晴れ、コースコンディションはドライ。気温とも相まって、通称スーパードライタイヤでの勝負が予想されたが、クラス前半はタイヤ選択に悩む選手も多かった。
昨年よりは涼しかったとはいえ、初夏の八戸地方を舞台に熱い戦いが繰り広げられた。
PNE1クラス:小山健一、今季5勝目でタイトルへ王手

PNE1クラスは小山健一が2本目に1分35秒557をマークし、今季5勝目を飾った。2位鈴木正人に約2.3秒差をつける完勝で、シリーズチャンピオンへ大きく前進した。
小山は「おかげさまで優勝できました。今年5勝目です。次のいなべでチャンピオンを決めたいと思います」と笑顔。「やっと車が思うように動いてくれるようになりました。後はドライバーがしっかりすれば」とマシンの仕上がりにも手応えを感じており、残る課題は自らの走りだけと気を引き締める。次戦でのタイトル獲得へ向け、盤石の状態でシリーズ終盤戦へ臨む。
PN1クラス:大場元貴、悲願の遠征初優勝

PN1クラスは大場元貴が2本目に1分36秒962を記録し、地元・砂川以外では初となる全日本優勝を達成した。飯島千尋、工藤清美との接戦を制し、待望の勝利を手にした。
「地元砂川以外で優勝は初めてで、今でも夢のような感じですが、大変嬉しい限りです」と喜びを語った大場。今回はセッティング変更が奏功し、「硬質路面が苦手と考えず、自分の走りに集中できたことが大きかった」と振り返る。さらに、他クラスの選手たちの走りを研究し、自分のペースを崩さず走れたことも勝因に挙げた。残るいなべ、タカタでも今回の感覚を維持し、復習を重ねながら好結果を狙う。
PN2クラス:張間健太、作戦成功でドライタイヤ初優勝

PN2クラスは張間健太が1分34秒386で優勝。奈良勇希、稲葉幸嗣との接戦を制し、ドライタイヤでの全日本初優勝を飾った。
張間は「苦手な低速区間でロスを最小限に抑え、得意な中高速区間で勝負する作戦が見事にハマりました」とレースを振り返る。佐藤卓也から受けたアドバイスも結果につながり、「ドライタイヤでの優勝は初めてなので、自分の中で大きくレベルアップできた感触があります」と手応え十分。残る2戦に向けても「公開練習を含め6本全部勝ちます」と力強く宣言した。
PN3クラス:竹本幸広、逆転優勝でクラス4連覇

18台が争ったPN3クラスは、竹本幸広が2本目に1分35秒365をマークし逆転優勝。小関高幸、上野倫広を抑え、シリーズ4連覇を決定づける価値ある勝利となった。
しかし、その道のりは決して平坦ではなかった。竹本は「公開練習、決勝第1ヒートと攻め過ぎてマシンを土手にヒットさせてしまうくらい焦っていました」と序盤を振り返る。勝負の2本目も「焦る気持ちを押し殺して走りましたが、それでもミスが多かった」と語り、「タイム差以上に薄氷の勝利だったと思います」と安堵の表情。それでも最後は勝負強さを発揮し、「応援してくださる皆様一人一人の協力のうえに成り立った勝利」と感謝を口にした。竹本はこれでシリーズチャンピオンを決め4連覇。次戦からは「SA1クラスの一宮君の連勝を止めにSA1クラスにチャレンジします!」と語っていた。
Nクラス:河田富美男、DAT仕様で全日本初勝利

21台がエントリーしたNクラスは、河田富美男が1分28秒443で優勝。細木智矢、岸山信之を抑え、DAT仕様として全日本初優勝を果たした。
河田は2本目にヨコハマタイヤA036を投入。「アクセルをしっかり開け、スムーズにステアリングを回すことを意識しました」と振り返る。その走りがDAT制御とうまく噛み合い、「全日本でのDAT初優勝を取れて本当に良かった」と笑顔。「たまにこういう良いことがあると、ダートラはやめられませんね」とベテランらしいユーモアも交え、喜びを表現した。
SA1クラス:一宮悠人、復帰戦を完勝で飾る

18台が競ったSA1クラスは、一宮悠人が1分33秒559で優勝。シリーズ争いを見据え、久々の参戦でいきなり結果を残した。
「いなべまで休むと言っていましたが、この週だけスケジュールが空いたことと、シリーズランキングが接戦だったので参戦しました」と復帰の理由を明かす一宮。初走行の切谷内に加え、2本目は未経験のA036タイヤという条件から「目標は6位でした」と語るが、緊張せず走れたこと、自身の得意なレイアウトだったこと、さらにヤリスカップで培った路面変化への対応力が勝因となった。「残るいなべとタカタはどちらも勝ったことがあるので、最初から優勝を狙って挑みます」とタイトル争いへ向けて力強く締めくくった。
SA2クラス:浜孝佳、得意の切谷内で快勝

24台が出走したSA2クラスは、浜孝佳が1分27秒572を記録し優勝。黒木陽介、荒井信介とのハイレベルな争いを制した。
浜は「切谷内は過去の成績から得意なコース」と自信を持って臨んだ一戦。昨年破損したリアショックが修復され、ようやく本来のサスペンション仕様に戻ったことも大きかったという。「2本目に036路面になれば勝負できると思っていました」と予想どおりの展開となり、「使えるラインが思った以上に狭かったので、未走行部分に乗せて大きく姿勢を乱さないようにしたことが勝因」と冷静な判断が勝利を呼び込んだ。
SCクラス:岡本泰成、勝負強さ発揮でシリーズ終盤へ弾み

SCクラスは岡本泰成が1分26秒453で優勝。北村和浩、吉村修らを抑え、シリーズ終盤に向けて大きな1勝を挙げた。
岡本は「切谷内は恋の浦に近いイメージがあり好きなコースでしたが、これまで練習不足で結果を残せませんでした」と振り返る。それでも「シリーズ終盤に入り、のんびりしていられない。何としても勝つという気持ちを全面に出して走りました」と強い気持ちで挑み、その思いを結果につなげた。「勝ててホッとしています。残り2戦も気持ちで負けないよう頑張ります」と、タイトル争いへ向けて気持ちを新たにしている。
D1クラス:パッション崎山、シリーズを見据えた価値ある勝利

D1クラスはパッション崎山が1分31秒690で優勝。志村雅紀、山崎迅人を抑え、シリーズ争いにおいて重要な勝利を手にした。
週末は天候予報に翻弄される難しいコンディションだったが、「シリーズを考えるとどうしても勝ちたい1戦だったので勝てて嬉しいです」と喜びを語る。ランキング争いが佳境を迎える中、この1勝の価値は大きい。「次戦いなべも好きなコースなので、連勝を狙っていきます」と勢いそのままに終盤戦へ挑む。
D2クラス:鎌田卓麻、圧巻の速さで今季勝利

D2クラスは鎌田卓麻が第1ヒートの1分26秒253でトップタイムを記録し、そのまま優勝。2本目はトラブルに見舞われたものの、第1ヒートのタイムでライバルを抑えた。
鎌田は「土曜日の公開練習からクルマが決まっていて、スピードがあったので、ミスさえしなければ勝てると思っていました」と振り返る。実際に第1ヒートでは狙いどおりの走りを披露し、優勝を決定づけた。「第2ヒートのトラブルは残念でしたが、第1ヒートで良い走りができたので優勝できて嬉しく思います」と、速さを証明した一戦となった。
リザルト
| Class | Name | Car | Best Time |
|---|---|---|---|
| PNE1 | 小山 健一 | A DLベリティーMSスイフト | 1’35.557 |
| PN1 | 大場 元貴 | DL・ルート6・Pガレフィット | 1’36.962 |
| PN2 | 張間 健太 | DLラブカWinmaXスイフト | 1’34.386 |
| PN3 | 竹本 幸広 | YH・KYB・スラパ・GR86 | 1’35.365 |
| N | 河田 富美男 | 柴レプソルGR高田ヤリスDAT | 1’28.443 |
| SA1 | 一宮 悠人 | 502YHFA初音ミクスイフト | 1’33.559 |
| SA2 | 浜 孝佳 | XPL・ADVANランサー | 1’27.572 |
| SC | 岡本 泰成 | DLアルテックおかつねランサー | 1’26.453 |
| D1 | パッション崎山 | DL☆ラブカ☆テインMR-S | 1’31.690 |
| D2 | 鎌田 卓麻 | CastrolTEIN BRZ | 1’26.253 |
ご注意
本レポートおよび結果表はJDCEAが独自に取材・入手したもので、JAFの公式発表ではありません。内容に誤りや他の発表と異なる場合がありますので、参考資料としてご覧ください。
