開催日:2025年6月22日
会場:エビスサーキット新南コース(福島県)
天候:晴れ
路面状況:ドライ
2025年の全日本ダートトライアル選手権も後半戦に突入。後半戦の最初となる第5戦「TEIN CUP ALL JAPAN SUPER DT in EBISU」は福島県エビスサーキット新南コースで開催された。
梅雨に突入したため、一時は天候がどうなるか危ぶまれたが、土曜日の公開練習日から激しい日照に見舞われ、6月とは思えない気温のなか、各クラスで激戦が繰り広げられた。
PN1クラス 中国地区若手、藤大の南が2勝目

19台出走のPN1クラス。1本目は昨年チャンピオンの飯島スイフトがトップに立つ。このままいってしまうかと思われたが、昼の路面整備で砂利が戻されたとはいえ条件が良くなった2本目、ベストタイムの応酬となったが、南スイフトがトップタイムを叩き出して逃げ切った。これで飯島と南は勝ち数で並び、「残り3戦、気を引き締めてチャンピオンを獲りに行きます!」と南。
PN2クラス 中部地区若手、藤大の奈良が移籍後初優勝

13台出走のPN2クラス。1本目から奈良スイフトがトップに立ち、2本目も自身のタイムを更新し逃げ切り、PN2へ移籍後、初優勝を完全勝利で飾った。奈良は「乗り換えてから同い年の部長(張間くん)やチャンピオン(佐藤さん)にやられっぱなしでしたが、ようやく勝てました!」と、喜ぶとともに、チャンピオン争いに首の皮一枚つながった状態で、次戦に向けて兜の緒を締めなおしていた。
PN3クラス 小関BRZがコース管理人竹本を抑えての完全勝利

15台出走のPN3クラス。1本目は当然ながら?コース管理人竹本GR86がベストで折り返した。しかし、2本目に入り路面状況の判断に悩んだ竹本は通常ドライタイヤを選んだのに対して超ドライタイヤを選択した小関が「ミスしなければ勝てる!」と確信、その言葉のままにその時点で2位を1.5秒引き離すスーパーベストを叩き出し、そのタイムを竹本は上回れず小関の優勝が決まった。
Nクラス 岸山GRヤリスが今季2勝目

19台出走のNクラス。1本目まずトップに立ったのはチャンピオン細木ランサー。しかし2本目に入り、丸和、砂川と調子の悪かった岸山GRヤリスが「勝負をかけた」走りを見せベストタイムを更新。チャンピオン細木ランサーがターンに苦しみタイムを更新できなかったため、岸山の優勝が決まった。岸山はこれで2勝目となり、チャンピオン争いにギリギリ踏みとどまった。
SA1クラス キャサリンATスイフトが移籍後初優勝

20台出走のSA1クラス。土曜日の公開練習から調子のいい関東チャンピオン平川スイフトが1本目まずはトップに立った。2本目になり路面状況が大きく変化する中、「エビスでの大きな大会は負けたことがない」という葛西キャサリン伸彦スイフトATがベストを更新。そのまま最後までタイムは破られず、SA1クラスに移籍しての初優勝を飾った。これでキャサリンはエビスでの大きな大会(JAFカップ、全日本シリーズ戦)3つ全て優勝したことになる。
SA2クラス 若手対決は浜ランサーが制して2勝目

21台出走と今大会最大出走台数のSA2クラス.まず1本目トップに立ったのはチャンピオン岡本ランサーだった。このクラスに入りミスコース(パイロンタッチ)が続発する中、大ベテラン荒井ランサーもパイロンの餌食で撃沈。2本目に入り荒井ランサーはしっかりタイムを残すも3番手止まり。「昨年の大会からうまくいっていなかった360ターンを攻略すべく、走り方をいつもと変えました!」と起死回生の一撃を放った浜ランサーが逆転優勝を飾った。
SCクラス CUSCOヤリス目黒が3連勝

15台出走のSCクラス。土曜日から好調だった亀田インプレッサが得意の地味地味走りを炸裂させて1本目も公開練習に続きトップに立つ。硬質路面+超ドライタイヤを得意とする亀田選手がそのまま逃げ切るかと思われたが、「1本目のロスをしっかり分析して修正できた」というCUSCOヤリスの目黒選手が亀田選手を0.4秒近く逆転し優勝を飾った。目黒選手はこれでシリーズ3勝目。チャンピオンに王手となった。
D1クラス このレイアウトならオレでしょ!志村が今季2勝目

13台出走のD1クラス。大本命現役ジムカーナドライバー志村スイフトが1本目なんとまさかのパイロンお触りで下位撃沈。代わってトップに立ったのはスマッシュの鶴岡スイフト。しかし2本目には「ジムカーナ屋がここで勝たなくてどうする!」との周りからの強大なプレッシャーに打ち勝ち、志村が意地を見せてしっかり走り切り逆転優勝を飾った。志村もSA1のキャサリンと同じくエビスでの大きな大会は全勝。
D2クラス 鎌田BRZが異次元の走りを魅せ今季2勝目

14台出走のD2クラス。D2クラスはHKSランサー田口がすでにシリーズチャンピオンに王手をかけており、ストップ・ザ・田口が至上命題。そんな中、今回がTEIN CUPとのことで一層気合が入った鎌田BRZが1本目前半後半、2本目前半後半、オールベストを奪うという離れ業を見せ、完全優勝を飾った。「TEIN40周年、また、TEINが冠スポンサーとなってくれた今大会に華を添えることができてとてもよかったです!」と鎌田。
リザルト
Class | Name | Car | Best Time |
---|---|---|---|
PN1 | 南 優希 | DLスノコ藤大ミカサスイフト | 1’35.619 |
PN2 | 奈良 勇希 | ブリッドDLレプソルスイフト | 1’31.223 |
PN3 | 小関 高幸 | DL・KYB・KIT・BRZ | 1’31.044 |
N | 岸山 信之 | BRIDE★DL★GRFヤリス | 1’23.257 |
SA1 | 葛西キャサリン伸彦 | YHATSGCSWIFTRSK | 1’28.314 |
SA2 | 浜 孝佳 | XPL・ADVANランサー | 1’20.303 |
SC | 目黒 亮 | CUSCO DL GRヤリス | 1’19.078 |
D1 | 志村 雅紀 | LAILE☆カヤバYHスイフト | 1’24.110 |
D2 | 鎌田 卓麻 | CastrolTEIN BRZ | 1’16.293 |
ご注意
本レポートおよび結果表はJDCEAが独自に取材・入手したもので、JAFの公式発表ではありません。内容に誤りや他の発表と異なる場合がありますので、参考資料としてご覧ください。